東京インプラントアカデミートップ > 院長ブログ > 2010年6月
インプラントを長くもたせる方法とは
インプラント治療は「終了」してからが「始まり」です。
なんのこと?というかんじでしょうか。
始まりというのは「メインテナンス」のことです。
これがインプラントの成功、不成功、寿命を決定します。
メインテナンスというと「クリーニング」のことを考える方が多いかと思いますが
実はそのなかには「噛み合わせ」の調整が含まれています。
というのは、インプラントがダメになってしまう最大の原因は
「オーバーロード」つまり「負担過重」なのです。
ですからインプラントに過剰な力がかかっていないか定期的に
調べる必要があります。
インプラント自体はほとんど動くことはないのですが
天然の歯は結構動いてしまうことがありますし
歯や金属やセラミックなどはそれぞれ硬さが違うため
長期的にみると噛み合わせが変化してしまうことがよくあります。
このような変化をチェックして過剰な力がかからないようにすることが
とても大切です。
2010/06/30
インプラント治療の欠点について
きょうの患者様。
歯周病で歯を4本抜いて骨ができるまで待ち
インプラントを埋入してようやくクラウンが入りました。
治療に要した期間一年ちょっとです。
このように歯を抜いての治療の場合、期間がかかってしまうのが
インプラント治療の欠点のひとつです。
なんとか、この期間を短くしたいのですが
骨を早く作る方法は今のところありません。
ただし、歯の周りに骨がかなりなくなっていますと
骨ができるまでの期間がより多くなってしまいます。
ですから、このことを考えてみても
天然歯をダメにしないようにメインテナンスすることが最も重要であることが分かります。
やはりインプラント治療がいくらいいものであっても
天然歯を大事にするということは不変です。
2010/06/28
インプラントの手術は本当は痛くない?
インプラント治療の説明の際、患者様からよく聞かれるのが
「手術は痛いんですか?」
です。
その答えとして私はいつも
「歯を抜くのと同じ感じです。」
とお答えしています。
これは手術時、手術のあとも含めてのことです。
インプラント手術の関連で全く痛くなく、腫れないということは言いません。
ただし1-2本のインプラント手術でしたら、そのあと仕事に戻られる方も数多くいらっしゃいます。
しかし「痛み」というのは個人差が大きいということと
「緊張」してしまった疲れということを考えますと
少しの時間の休養をとられたほうがいいと思います。
一回目より二回目のほうが楽だったと言われる患者様が多いことを考えますと
「緊張」による疲れのほうが大きいのではないでしょうか。
2010/06/25
歯がダメになった原因を考えないと治療しても無駄です。
きょう奥歯が割れてしまって噛めなくなった患者様が来院されました。
完全に2つに割れているのが肉眼でもX線上でもわかります。
こうなってしまいますと歯を抜くしか方法はありません。
ここで最も問題なのは「なぜ割れてしまったのか」を考えることです。
この問題を解決しなければ「また」同じことが起きる可能性があるからです。
歯を抜いたところにインプラントを入れればいいという簡単なものではありません。
ちなみに今回の歯が割れた原因は
1、割れた歯の右側のみで噛んでいたこと
2、歯自体が少なくなっており神経がとってあったこと
3、ブリッジの支台になっており強い力がかかっていたこと
などが原因として考えられました。
これらの問題を解決するよう治療をすすめていきたいと思っております。
2010/06/23
歯を抜かない考えが基本です
最近、「歯」の抜歯基準について考えさせられることが多くなりました。
抜かないのも治療。
抜くのも治療。
「歯を抜かない」ということを基本としていることに何ら変わりはないのですが
抜かない歯がどのくらいもつのかの診断が難しいのです。
そして抜かなかった歯がダメになってしまった時
どのような治療をしたらいいのかまで考えなければならないことも
難しくしている要因です。
あとは「年齢」も考えなければいけません。
御高齢の患者様が、あとでまた治療に何回も通わなければいけなくなること
20代の若い患者様への「インプラント治療」などです。
あらゆることを想定する必要があるとともに
現在の治療にベストをつくさなければいけません。
最後に患者様と、とことん話し合うことが最も大切なことになります。
2010/06/21
完璧なインプラント治療は難しい?
きのうは所属している勉強会SJCDで臨床の書籍を出版するので
その選考会を3時間やっていました。
全国からいろいろな症例が100近く集まっていて
その全てをみていたので大変疲れました。
どの症例もいいものばかりでしたので選考には苦労しました。
ただし、その書籍の目的とすることが明瞭なので残念ながら、その目的とすることと
違っているものはダメっていうことになりました。
書籍の項目のなかに「インプラント」があったのですが
このインプラントが最も難しかったように思います。
改めてインプラントの難しさを勉強しました。
かなりの先生達が同じ間違いをしていると感じております。
まだまだこれから自分も勉強しなければいけないと感じました。
2010/06/18
医学においては長期間の経過が重要視されています
最近、話題になっている探査機「はやぶさ」ってすごいですね。
7年かかって60億キロ、想像がつかないです。
しかも小惑星「イトカワ」に着陸。
イトカワは540mしかないということにもビックリ。
日本の宇宙技術ってすばらしい。
宇宙は当然、宇宙ですが「人間」も宇宙みたいな存在だと思っています。
まだまだ、分からないことがたくさんあります。
「医学」によってあたかまも分かっているようにみえますが
その医学も時代によっては間違ったことを言っていたときも数多くありました。
現代の医学の本当に正しいこと、もしかして間違っているかもしれないこと
この見極めは大変難しいことです。
唯一その方法があるとすれば「勉強」と「臨床における評価」を
長期間にわたって続けていくことになると思います。
数多くのデータと長期間の経過というのは
現在の医学では最も重要視されています。
2010/06/16
インプラントを入れてすぐに噛める治療法があります
きょうのインプラントの患者様は歯を抜いて約一年、次回にかぶせものが入ります。
奥歯が4本なく、とても不便だったので次回のアポイントを楽しみになさっております。
普通は歯がなくても噛めるように仮歯を入れるのですが
この患者様の場合は取り外し式の入れ歯になってしまったので
それなら入れないでガマンするということになり
御不便をかけてしまいました。
欠損している歯が多いと固定式ではなく取り外し式の入れ歯になってしまう場合があります。
しかし、インプラントを埋入してすぐに噛めるようにする方法があります。
「即時過重」という方法です。
しかし、全部のインプラントでできるのかというとそうではありません。
その「適応症」があるのです。
十分な骨があり骨の質もいいときは
「即時過重」ができます。
すぐにインプラントで噛めるようになりますので
画期的な治療法です。
2010/06/14
なぜ骨や歯茎の移植が必要になるのでしょうか
先日、奥歯にインプラントをした患者様からの質問がありました。
「天然の歯と比べるとインプラントの歯の歯茎の位置のほうが低いのはどうしてですか」
というものでした。
歯茎や骨の移植などをしないかぎり、そういった歯茎の位置の変化はでてしまうのが普通です。
奥歯なので見た目では分かりにくいのですが前歯では極端にその変化を確認できます。
前歯で歯茎の位置が変わってしまいますと見た目が悪くなってしまうので
前歯では普通、歯茎や骨の移植を行います。
ではどうして歯茎の位置が変わってしまうのでしょうか。
それは歯を抜くと歯を支えていた骨の一部が吸収してなくなってしまうからです。
歯茎そのものは大きくなくなることはないのです。
骨がなくなってしまうために歯茎がなくなったようにみえるだけです。
ちなみに、あまり見えない奥歯では移植はほとんど行いません。
インプラントに必要な骨があるときという条件付きですが。
2010/06/11
もっとも効果をあげる歯ブラシ法
インプラント、天然の歯、含めてですがポケット内の細菌に最も注意しなければいけない
時間帯は一日のうちでいつでしょうか。
答えは明らかに「夜(寝ているとき)」です。
なぜなら夜は食事をしたり飲んだりはしないので唾液の循環がほとんどありません。
簡単に言えば夜はお口の中が「細菌培養器」になってしまっているのです。
ですから歯周病(インプラント周囲炎)は夜作られると言っても過言ではありません。
では、どうしたらいいのでしょうか?
それは、夜寝る前の歯ブラシを一日のなかで一番丁寧にすることです。
おそらく、夜が一番歯ブラシをする時間もとれることとと思います。
たとえば、お風呂の中で、テレビをみながら、本を読みながらなどです。
習慣にするまでは大変だと思いますが是非ガンバッテください。
2010/06/09